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一橋大学「芸術と社会」研究会 一橋大学「芸術と社会」研究会 第27回研究発表会
- 日時:2024年9月22日(日)14:00~16:00
- 開催方法:ハイフレックス方式(対面とZoomミーティング)
- 会場:一橋大学国立キャンパス(東) 国際研究館4階 大教室(アクセス)
- 申込方法:2024年9月13日(金)までに以下のGoogle Formを通してお申込みください。
- 参加費:無料
- 主催:一橋大学「芸術と社会」研究会、一橋大学大学院言語社会研究科
申込サイト:Google Form
注1:オンライン参加希望者には9月20日(金)までにZoom情報をお届けします。
注2:会員の方は会員専用のGoogle Formからお申込みください。リンク先はメールで連絡済みです。
連絡先:h.artsandsociety@gmail.com (一橋大学「芸術と社会」研究会事務局)
研究発表
森 卓也氏(一橋大学大学院言語社会研究科 博士後期課程)
「マーク・ロスコとフランク・ステラの絵画空間――作品と観者の関係性に着目して」
1950年代後半以降、アメリカでは当時支配的な地位にあった抽象表現主義を批判的に継承する形でネオ・ダダやポップ・アート、ハプニング、ミニマリズムなどの様々な美術動向が台頭した。本発表では、抽象表現主義の代表的な画家であるマーク・ロスコ(1903-1970)とミニマリズムの先駆的存在であるフランク・ステラ(1936-2024)の1950年代の絵画をそれぞれ取り上げ、作品と観者の関係性に着目しつつ両者が生み出す絵画空間の差異を確認する。その上で、1950年代末から1960年代にかけてロスコが精力的に壁画を制作した背景のひとつに、ミニマリズム以降の作品と観者の関係性の変化に対応する意図があった可能性を指摘する。
神村 かおり氏(一橋大学大学院言語社会研究科 博士後期課程)
「ピアノ技術者と技術書―全国ピアノ技術者協会による翻訳事業ー」
1931年に日本のピアノ技術者は全国組織を形成し、日中戦争が始まるまでの数年間に様々な事業を企画した。その一つが技術書の翻訳である。ピアノの技術書は19世紀後半から20世紀前半にかけてドイツ、アメリカ、イギリス、さらにインドでも出版された。背景にはピアノが工芸品から工業製品へと変化し世界市場で取引され、世界中の技術者が工業製品としてのピアノ製造やアフターケアにかかわる知識を得る需要が生じたことが考えられる。。日本でも海外から技術書を取り寄せて学び始めた技術者が1910年代から現れ、1935年に初の翻訳本が完成し頒布された。本報告では翻訳事業を通して戦前のピアノ技術者が海外の技術書から何を得ようとしたのかを検討する。