新入生のかたへ

新入生へのお知らせ

2023年度新入生ガイダンス(博士後期課程 第1・2部門共通)

言語社会研究科博士後期課程への入学・進学おめでとうございます。みなさんのご無事と健康、そして実り多き日々を願っています。

このところオンラインのみで行われてきた新入生ガイダンスですが、今年は、みなさんが学生証交付に訪れるタイミングに合わせて、対面で質問を受けたり、みなさんどうし軽く顔合わせもできる機会をささやかに設けたいと思います。

第1部門
4月3日(月) 14:00~15:00 於:国際研究館4階大教室
上の時間帯、3階で学生証交付が行われますが、その前後、お時間があれば上記4階にぜひお立ち寄りください。若干の教員が待機しています。出席必須としませんが14:30からごく短時間、研究科長からごあいさつします。
第2部門
4月3日(月) 13:00~ 於:国際研究館4203教室
こちらは本格的な対面説明会で、すでに第2部門のみなさんには通知済みです。学生証受領後、再度14:15~に同教室にお集まりください。

履修の規則や、各種事務手続きに際しての注意事項、さまざまな支援制度などは、すでにご覧いただいたように修士・博士共通です。ただし修了のために必要な単位数が異なるのと、みなさんの探求の先には「修士論文」のかわりに「博士論文」が控えている点が異なるのは、言うまでもありませんね。3年間といえば長いようで、案外に短いものです。のんびりしすぎて貴重な年月を無駄にしないよう、かつ同時に、その年月が限りなく豊かなものであるよう、緊張感を持って日々を送ってくださることを願います。

言社研は小規模な研究科で、第1部門では、博士課程のひとも修士課程のひとも混然と一緒になって修学します。したがって第1部門のみなさんは、修士課程の第1部門専用ページをもよくご参照くださるとよいでしょう。開講科目はほぼ全て、博士・修士共修の科目ですし、演習(ゼミナール)もほとんどの場合、博士・修士合同です。その中で博士課程のみなさんは、いきおい修士課程のひとたちを指導する役割を担ってもいくでしょう。それもまた、未来の研究者としての訓練の一環となるはずです。

一方、第2部門では、演習でこそ、修士の学生と博士の学生はともに研究を深めていきますが、それ以外では、修士課程と博士課程では、想定されているカリキュラムが全く異なります。修士課程では、「日本語教育学位取得プログラム」とあるように、日本語教育のための知識と実践力の修得・向上が学びの中心となっているのに対し、博士課程では自身の専門の追究にいっそう専心することになります。

修了要件については、すでにご覧になったであろう「履修と修了要件、就学の手引き」に記してありますので、ここでは博士論文について、簡単に説明をします。

博士論文

博士論文の執筆と審査のプロセスについては、「学位論文の執筆と提出について」のページに以下の2種の文書があります。

課程を始めるにあたって、また今後もとくに執筆が進む過程で繰り返し、この2種の文書を熟読していただく必要がありますが、ひとまずざっとご覧いただくと、論文提出に先立って「学位論文計画書(プロポーザル)」というものを提出することになっているとわかります。

修了要件単位数を満たし、かつ、「学位論文計画書」の審査に合格すれば、仮に博士論文提出に至らず退学しても「単位修得退学」となります。「プロポーザル」を提出しないまま退学すると「中途退学」です。「単位修得退学」の場合、退学後1年間は、在学時と同様の条件で博士論文を提出できます。

博士論文は退学後1年を超えた場合、あるいは「中途退学」の場合にも、提出できます。けれどもその場合いわゆる「論文博士」となり、費用が余分にかかり手続きもさらに煩雑になりますので、在学中、遅くとも単位修得退学後1年未満のうちに提出することを勧めます。

ひとむかし前までは、人文系の学者が博士論文を書くということ自体が非常に珍しく、書く場合には「畢生の大作」のようなものが生み出されるのが常でした。しかし時代は変わります。博士学位が「学者としての長年のキャリアに与えられた栄誉」である時代は終り、今では「独立した研究を営む能力をもつことの証し」となりました。研究職を志望する場合はむろんのこと、学術研究を一生のキャリアとしない場合にも、国際機関や知識産業において博士学位が要求される時代です。そのことをよく念頭に置いて、いわば「修士論文の次なるステップ」として博士論文執筆を捉え、あまり肩肘張らずテンパらず、地道な探求の一歩として、執筆計画を練っていってください。

それでは……

おおよその見当がついたら、さっそく履修手続きを始めてみてください。そのさい、トップページの「在学生へのお知らせ」にある、「ゼミ選考のご案内」及び「継続的オンライン対応の申出について」の2種のPDFもご参照くださるとよいでしょう。

学生のみなさんも、私たち教員も助手も補佐員も、そして事務のかたがたも、言社研という同じひとつの小舟に乗り合わせて進む仲間です。何かと困難な時代ではありますが、一緒に、心地よい勉学環境を作り上げていきましょう。