催事・発信
韓国文化の芸術的な想像力と深層世界 -音楽・美術・舞踊・衣装-
- 日時:2017年5月13日(土)9:30~17:30
- 場所:一橋大学 国立キャンパス(東)第3研究館3階 研究会議室
- 主催:一橋大学大学院言語社会研究科 韓国学研究センター
- 予約不要、入場自由
ご挨拶
一橋大学大学院言語社会研究科韓国学研究センターは、「歴史的な和解の可能性を模索する韓国学――体験・記憶・共生のスペクトラム」という研究テーマを掲げ、人文学・社会科学を基軸に、個別の研究領域を超えた学際・脱地域・比較的な手法に拠る新しい韓国学研究、朝鮮半島を中心としながら、更に広く東アジア諸地域についての研究を通じて、アジア共同体の構築に知的な貢献をするために、2016年12月に設立されました。
「体験・記憶・共生」はセンターの推進する研究事業のキーワードです。歴史的な「体験」、「記憶」の政治学、そして多言語多文化の「共生」の可能性など、日韓両国、東アジア地域の過去と現在に、さまざまな角度から光を当て、韓国学を東アジア学という大きな枠組の中に位置づけ、その重要性を広く知らしめること、東アジア学の更なる充実と豊富化に寄与することが、韓国学研究センターの目指すところです。したがって、学問研究として高水準の成果を世に問うことはもちろん、決して一つのスタイルにとらわれることなく、自由で闊達な活動を展開しながら、如上の目標の実現に努めてまいります。
今回の本センター設立記念国際シンポジウムは、このような問題意識に基いて企画されました。研究成果発表の場としての学術集会がややもすれば免れない固苦しさを、東アジアの音楽・美術・舞踊・衣装など、多彩な表象の魅力に直に触れる、祝祭的な「場」の現出により、少しでも打ち破ることができれば、というのが、主催に当たってのささやかな狙いです。それは一橋大学大学院言語社会研究科韓国学研究センターの標榜する未来志向的なスタイルの現れでもあります。
今後とも一橋大学大学院言語社会研究科韓国学研究センターの活動にご注目いただき、ご声援を賜りますなら、この上ない幸せに存じます。
坂井 洋史(言語社会研究科長)
プログラム
第1部 アジアの中の韓国文化
- 植村幸生(東京芸術大学)
- 朝鮮時代軍楽の社会・文化史に向けて
- 王 風(北京大学)
- 元代の古琴を論ず〔論元代的古琴〕
- 姜 嬉靜(西江大学)
- 仏教/仏教美術からみた韓国の美/アジアの美――飛天を中心に
- 國吉 和子(多磨美術大学)
- 日本のモダンダンスと朝鮮――石井漠と崔承喜
- 王 風(北京大学)
- 《実演》中国古琴の演奏「良宵引」「平沙落雁」「水仙操」
司会:鈴木 将久(一橋大学)
KEYNOTE SPEECH
- Judy Van Zile (University of Hawaii at Manoa)
- Aesthetics of Korean Dance: Concepts and Techniques
(韓国の舞踊の美学――コンセプトとテクニック)
司会:三原 芳秋(一橋大学)
第2部 韓国の音楽と舞踊の世界
- 安 留奈
- 宮中舞踊「春鶯囀」(궁중무용「춘앵전」)
- 姜 貞烈/安 留奈、鼓手:李 相鎬
- 申寬龍流 伽倻琴散調「短い散調」(신관용류 가야금산조 「짧은 산조」)
- 姜 貞烈/安 留奈、鼓手:李 相鎬
- 「伽倻琴倂唱 春香歌より「サランガ(愛の歌)」(가야금 병창 춘향가 중에서 「사랑가」)
- 裵 平舜、鼓手:李相鎬
- 短歌「四節歌」(단가「사절가」)
- 安 留奈
- 伝統舞踊「サルプリ舞」(전통무용「살풀이춤」)
- 姜 貞烈、鼓手:李 相鎬
- 伽倻琴竝唱「片時春」(「沈清歌よりシムボンサがペンドクネを失い嘆く一節」
(가야금 병창 「편시춘」「심청가 중에서」)
司会:植村 幸生(東京芸術大学)
韓国文化体験
- 李 那瓊(梨花女子大学)
- 染色の世界を味わう――韓国の色と民族服装
司会:イ ヨンスク(一橋大学)