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入試情報

2025年度修士課程 春季入試 オンデマンド案内のめぐりかた

言語社会研究科の入試案内へようこそ。従来は木々のゆたかな一橋のキャンパスにみなさんをお迎えして賑やかに開催していた入試説明会ですが、2020年のコロナ禍到来以降、研究科と入試の説明や資料配布はオンデマンドで、質疑応答や対話はzoomで、という二段構えのオンライン方式にスタッフの私たちもずいぶん慣れました。一橋自慢のキャンパスや、言社研のささやかな研究棟のたたずまいをじかに体感していただけないのは残念ですが、オンラインはオンラインで、遠方のかたにも気軽にいらしていただけるし、時に細かく退屈な説明もスキマ時間に繰り返し読んでもらえる等々の大きなメリットがあるものです。

あたかもコロナ禍を呼び水とするかのように、世界に次々と予想外の動揺が生じています。激震とも呼べるその中でみるみる失われてゆくものも多い一方、かろうじて掴み取れるものもある、それをいかに活かしていくか、それはきっと私たち次第です。

Ades animo et omitte timorem.(恐れるな、己れの心において在れ)

オンデマンド入試案内のめぐりかた

まずこのページを最後までざっと見てください。ここには研究科全体の構成や、一橋大学内での位置づけなどのあらましを記しています。一番下にFAQ(よくある質問)がありますので、それを一通り眺めたら、詳細案内ページに飛びましょう。

2024年12月7日(土)にZoomによるミーティングを開催しますが、その詳細については、上の詳細ページに記されています。また、部門別のFAQのコーナーも上記ページに設置されています(第1部門には「質問フォーム」もあります)。そこまで閲覧した後、もう一度この概要ページのFAQに戻ると、大抵の疑問は解けるのではないかと思います。それでもなおわからないことがあれば、質問フォームで問合せるか、zoomミーティングのときに直接お訊ねください。

言語社会研究科の概要

言社研とはどんなところか――詳細はこのHPの常設ページに記されていますので、ここではみなさんのためにごく簡単に概要を抽出しながら、ところどころに当該ページへのリンクを示します。適宜飛び回りながらご覧ください。

研究科のあゆみと抱負

一橋大学大学院言語社会研究科は、1996年に一橋大学初の独立研究科として設立された、学部のない大学院です。「社会科学の総合大学」を謳う一橋大学にあって唯一の人文系研究科で、小規模ながら、その機動性を活かし、教員・学生相携えて新しい学問領域の開拓を目指してきました。他の5研究科(経営管理・経済学・法学・社会学・ソーシャルデータサイエンス)と異なり学部を持たないので、一橋からの「進学」者は非常に少なく、新入生のほとんどは外部からの新しい入学者です。一橋大学の大学院、としてはそれはちょっと寂しいことでもあるとはいえ、それ以上にむしろ、毎年どんな面白い人たちがどこから集まってくるか全くわからない、わくわくするような楽しみがあります。一橋であって一橋でないような、独特の辺縁的なありかたが、良かれ悪しかれ言社研の持ち味です。一橋のメインキャンパスから大通りを隔てた小さな東キャンパスの、奥まった端っこにある6階建ての「国際研究館」の3階から上が、言社研のいわゆる「研究棟」で、部分的ながらこうして研究科の「研究棟」と呼べるハコを持ち、そこに並ぶ部屋々々をみずから管理している研究科は、実は一橋では言社研だけです。

多くの専門分野に渉る人材を擁している本研究科は、言語と社会の関わりを軸に、他の学問領域と柔軟な関連を結びつつ多様な研究を展開しています。……といえば聞こえはいいのですが、教員スタッフは決して多くないくせに「人文総合」を謳っている研究科ですから、ひとりひとりがその専門性のなかに閉じていては研究科としてはほとんど何もできないので、いやでも他の専門の人々と折に触れて協働しないでは済まされず、勢い誰もが学際的にならざるをえないのです! 結果として、世界の各国・各地域に関する個別の言語・文化・思想研究、芸術や科学についての研究から、地域にとらわれない諸分野の開拓、さらには異文化理解や日本語教育、博物館運営などの実践的領域に至るまでの、幅広い分野をカバーしています。国内外の大学や研究機関との交流も、小規模研究科としては思いのほか盛んであると言っていいと思いますし、学芸員資格取得プログラムやインターンシップなど、大学院としては相当に野心的なプロジェクトを展開してもきました。その歩みについては「沿革」のページをご参照くださるのがよいでしょう。

研究科の構成

今これを読んでおられるみなさんには、すでに言うまでもないことかもしれませんが、言語社会研究科は「人文総合(第1部門)」と「日本語教育学位取得プログラム(第2部門)」の二部門体制をとっています。第1部門では、伝統的な分野から先端的な分野まで、人文学領域を広くカバーする授業科目を提供します。数は少ないながらネットワーク的な授業配置によって、人文学の現在を考えると同時にそのアクティヴな精髄に触れ、学術の未来を開拓してゆくことを目標としています。他方、2005年に発足した第2部門は日本語学・日本語教育学・比較文化学を主とし、一橋大学国際教育交流センターならびに人間文化研究機構国立国語研究所の協力を得て運営されている部門です。第1部門とも緩やかな連携を保ちつつ、多くの留学生を迎えて、日本語教育の分野で国際的に活躍したい人のための修練の場を形成しています。

ふたつの部門は、入試問題も形式も、ガイダンスの方法も、開講科目も学修目的も異なっていて、基本的に別々に運営されていますが、母体は同じ言語社会研究科で、学生どうしの交流もあります。別の部門の授業を履修することも(常にではありませんが)可能で、そうした機会に部門を越えた面白いコネクションが発生することもありますので、余裕があれば互いの部門の授業を積極的に覗いてみることをお勧めします。

言社研はこんなところかもしれない

2021年度は研究科設立25周年記念の年で、『〈言語社会〉を想像する――一橋大学言語社会研究科25年の歩み』という記念書籍が小鳥遊書房から刊行されました。当研究科スタッフ有志が編集し、在学生・卒業生の声をたくさん取り込んで感慨深く仕上げたものです。もし書店で見かけたらお手に取ってみてください。言社研のある一面がきっと彷彿されることでしょう。

助手さんの常駐する資料室や情報処理室については→こちらを、学生寮・学生研究室などの施設や環境については、→こちらをご覧ください。言社研で書かれた修士論文の題目は→こちらに、2007年度まで遡れる一覧があります(キーワード検索機能がついていますので、ぜひ遊んでみてください)。

さらに、キャンパスや研究棟の案内動画と若干の写真を→こちらのページから見ることができますので、よろしければこちらもお楽しみください。

それでは、以下のFAQをざっと眺めたら、各部門別のページへ飛びましょう。再掲します。

入試FAQ よくある質問(第1・第2部門共通)
入試・出願について
入試についてもっと詳しく知りたいのですが。
募集要項や当HPの入試情報を見てなおわからないことがあるときは、言社研事務室へメールまたはFAXにてお問い合わせ下さい。
「研究計画書」には「研究テーマを必ず記入すること」とあります。しかし、現段階では「テーマ」というほどはっきりした形で設定することは難しいです。どのように記入すればよいでしょうか。
「研究テーマ」については、確定的な研究題目、例えば修士論文で扱う問題を代表するような題目、そのまま修士論文のタイトルに使えるような明確なものである必要はありません。これまで関心を寄せてきたことや勉強してきたこと、あるいは大学院で新たに学びたいと考えている方向や分野・領域などを代表するキーワードを含めて、簡潔に記入するので構いません。未定とせずに現時点のテーマを可能な範囲で記入してください。
出願書類を「郵送」とありますが、直接持参してもよいでしょうか。
事務手続きの都合上、直接持参した書類は受け付けません。出願手続には、①Web出願、②検定料の納入、③出願書類の郵送、のみっつが必要です。いずれも持参は認めておらず、どれが欠けても出願手続は完了しませんので注意してください。
修士課程受験に必要な出願書類のなかに「卒業論文等」とあります。すでに他大学で修士課程を終えている者ですが、卒業論文のかわりに修士論文を提出することは可能でしょうか。
可能です。「卒業論文等」のなかには、卒業論文(学士論文)以上の学位論文がすべて含まれます。
修士課程受験にあたり提出する研究計画書のテーマは、卒論のテーマと一致していなくてもよいのでしょうか。
今後新たなテーマをどのように発展させていく予定であるか、研究計画書のなかでよく説明されていれば結構です。
願書に「希望する指導教員」を書く欄があります。どの先生を指導教員にしたらよいかまだわからないのですが、必ず指定しないといけないのでしょうか。
受験時には希望指導教員未定でも構いませんし、そのことで受験の上で不利になることもありません。また、この欄に希望教員の名を書いたからといって、必ずその教員が指導教員に決定するとも限りません。あくまでも研究計画にもとづいて、入試時の面接をはじめとする互いの話し合いの中で指導教員を決定しますので、例えば当ホームページの教員一覧から、自分が学び研究しようとしているテーマに近い専門分野を扱っている教員の見当をつけて、名前を挙げておいてくれるだけでも決定の参考になります。どうしても見当がつかないときは、「未定」と書いておいてくだされば結構です。
指導を希望する教員とあらかじめ連絡をとることは可能でしょうか。
可能です。コンタクトを希望する旨を、言語社会研究科事務室までご連絡下さい。言語社会研究科事務室が当該教員にコンタクトの希望を伝えます。教員のアドレスが公開されている場合は直接連絡をとってもかまいません。ただし、事前のコンタクトには応じない教員もありますので、各教員の紹介ページをあらかじめよく参照してください。なお、指導を希望する教員とあらかじめコンタクトがあるか否かは、入試の合否には一切関係ありません。
出願時の希望指導教員を入学後に変更することはできるでしょうか。入学後に学生が指導教員を選ぶことができる仕組みでしょうか。
出願時の希望を変更することは可能です。正式の指導教員は、入学後に学生と教員との相談の上で決定されます。指導の基本的な形態は、教員のゼミナール(演習)に参加することです。学生は複数の教員の演習を取ることができますので、その際には複数の教員が指導にあたることになります。
第1部門に入って社会言語学系の研究をしたいと思っているのですが、日本語教育学位取得プログラムにも興味があります。第1部門を受験しても、入学後第2部門の授業中心に履修できますか。また逆に、第2部門を受験して入学しても、第1部門の授業中心に履修できますか。
第1部門の学生が第2部門の開講科目を、また逆に第2部門の学生が第1部門の開講科目を履修することは、科目によっては可能ですが、履修できない講義やゼミナール(演習)も多くあります。また、第1部門を受験して入学した場合は、日本語教育学位取得プログラム修了証を取得することはできません。なお、「主ゼミナール」に関しては、第1部門に入学した場合には第1部門の、第2部門に入学した場合には第2部門のゼミナールを「主ゼミナール」としなくてはなりません。
入試の不合格者を研究生として受け入れる制度はありますか。
そうした制度を設けてはいません。
出願の際に提出する成績証明書は、2024年前期の授業の成績まで含めたものということでしょうか。
出願時に取得できる最新の証明書までで結構です。
研究計画書の表紙に、希望する指導教員の名前を2名書く欄がありますが、1名でもよいのでしょうか。
1名でも結構です。
口述試験には研究計画書を持ち込むことができる、とありますが、他の資料はどうでしょうか。
研究計画書の他に、卒業論文等を持ち込むことができます。辞書等のレフェランスは持ち込めません。また、モバイル端末は使用できません。募集要項をよくご参照ください。
入学後のこと
入学後、留学をしたいと思っています。どのようなサポート体制がありますか。
一橋大学は80校近い海外の大学と学生交流協定を結んでおり、積極的に学生を派遣しています。 大学院生が利用できる主な海外留学のための奨学金制度には、海外派遣留学制度、一橋大学基金による大学院生海外派遣奨学金などがあります。詳しくは、一橋大学国際教育交流センターのページ をご覧ください。
在学中に長期履修学生に変更することは可能ですか。
可能です。ただし、長期履修学生に変更するには、1年次の2月末日までに関係書類を提出する必要があります。履修期間及び在学期間は入学時から通算4年間です。詳しくは関連ページをご覧ください。
在学中に取得できる資格について教えてください。
学芸員資格を取得することができます。
他大学の大学院で授業科目を履修したり、研究指導を受けることは可能ですか。
本学、東京科学大学、東京外国語大学の三大学間で大学院生の教育研究交流に関する協定が結ばれており、他大学で科目を履修する、あるいは研究指導を受ける必要性を指導教員が認め、かつ、受入大学が支障なしと認めた場合は、教育研究交流ができます。
奨学金制度について知りたいのですが。
全学的な奨学金制度については、大学ホームページをご覧ください。
入学料の免除などの制度はありますか。
入学料免除制度がありますが、免除枠はわずかですから、入学料の準備は行っておいて下さい。免除制度の他、入学料については徴収猶予制度、授業料については徴収猶予及び分納の制度があります。詳しくは大学ホームページをご覧ください。
大学院生のための学生寮はありますか。
小平国際キャンパスに国際学生宿舎A~E棟及び一橋寮、国立キャンパスに国際学生宿舎中和寮・景明館及び国際交流会館があります。また、一橋大学消費生活協同組合で、アパート等の紹介なども行っています。くわしくは大学ホームページをご覧ください。
健康相談や精神衛生相談ができる施設はありますか。
全学で運営している保健センターがあり、医師・看護師が常駐しています。センターでは、健康診断、健康相談、精神衛生相談、医師の診察、軽微な治療、医療機関の紹介等を行っています。また、保健センターとは別に、学生支援センターがあり、学生生活全般の相談に応ずる学生相談室、就職指導・キャリア支援を行うためのキャリア支援室があります。これらはみな本研究科固有のものではなく、一橋大学の全学的組織です。
修了後の進路について
修了生の進路の傾向について教えてください。
当ホームページに記載があります。「課程修了者の進路」のページをご覧ください。更新が滞っているのですが、多少の参考にはなるかと思います。