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教員紹介

教員と研究領域/第1部門(人文総合)

小泉 順也

研究室:東キャンパス国際研究館6階
オフィスアワー:月曜日 9:30~10:30(事前にメールで連絡してください)
連絡先:メールアドレスはスパム対策のため画像化されています
研究概要

これまでの主な研究領域は、ポール・ゴーガンやナビ派を中心としたフランス近代美術史です。図書館に籠るというよりは、あちらこちらに出掛けて考えるタイプと言えるでしょう。振り返ってみると、自分の知らなかった資料や作品を見つけたときの新鮮な驚き、それを手掛かりに研究をまとまるときの躍動感、構想や調査の過程で出会った人のネットワークに支えられて、何とか研究を続けてきました。行きたい場所や見たい作品は数知れず、これからも機会を捉えて足を運んでいきます。その一方で、もう少し腰を据えた研究のスタイルも作り上げなくてはなりません。スピード感と粘り腰という、ふたつの要素を一緒に鍛えるつもりです。

最近はパリや地方の美術館を舞台に、作品が収蔵されていくコレクション形成史の視点から、フランス近代美術を考え直そうとしています。どうしてそこにあるのか、いつからあるのか、なぜそのように呼ばれるのか等々を問題にしていますが、些細な疑問から発想を広げていくという意味では、日本もまた考察の対象に含まれます。

メッセージ

美術研究、あるいは広義の芸術研究を言語社会研究科で進めていくとき、いくつかの工夫や補足が必要となります。具体的な中身は人によって異なりますが、どこかで、そのことを意識してください。自分が納得できる研究テーマに早くから出会えれば幸せですが、それはときに偶然にも左右されます。決して簡単ではありませんが、限られた時間のなかで折り合いを付けて、研究のためのスキルを磨いて伸ばしてほしいと思います。気付いたことがあれば、適宜、助言をしていくつもりです。とはいえ、論文を書くというのは孤独な作業です。最後は各人がそれを引き受けて、ひとつの形にまとめ上げなくてはなりません。

「今ここで出来ること」を突き詰めるなかで、可能性の探求は始まります。一方で、個人でやれることには限界もあります。個の力を補うゼミが集団として機能するためには、隣に座っている人に自分の研究の意義とおもしろさを理解してもらい、同時に仲間に対して、積極的に応答していく姿勢が求められるでしょう。まずは目の前にいる教員や学生に向かって、生き生きと言葉を語り、文章を綴ってほしいと思います。そして、本当の意味で自分の研究を伝えたい相手がどこにいるのかを、いつも確認してください。こうして紡がれた成果とそこに託した想いが、教室やキャンパスを越えて、外の世界に広がっていくことを期待しています。

2012年4月