教員と研究領域/第1部門(人文総合)
星名 宏修
研究室: | 東キャンパス国際研究館3階 |
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オフィスアワー: | 随時(事前にメールで予約を取ること) |
連絡先: |
研究概要とメッセージ
研究分野は日本植民地時代の台湾文学です。研究を始めた頃は「皇民文学」とよばれる台湾人の戦争協力文学をテーマにしていましたが、特権的な立場にあった日本人が何を描いたのかということに重点を置くようになりました。文学史に記述されるような作品はほとんどないものの、植民地で暮らすというのはどういった体験だったのかを考える糸口を与えてくれます。
最近はハンセン病患者の文学表現という新しい課題に取り組んでいます。1930年代に台湾でもハンセン病患者の隔離施設がつくられました。「癩」を患い、生涯におよぶ隔離を覚悟しなければならなかった患者たちが創作した小説や短歌とはどのようなものだったのでしょうか。
私のゼミには台湾研究だけでなく、植民地期の朝鮮や満洲国、さらには戦後沖縄の文学、中国の言語に関する研究などさまざまな問題関心を持った学生が集まってきます。異なる研究領域の学生と議論することで、自分の研究テーマに新たな切り口を見出すことができると思います。